【第9話時点での登場人物紹介】

• エヴゲーニイ・パヴロヴィチ・Яヤー  29歳
『私』こと『商人様』。語り手で主人公。
農奴700人の領地を受け継ぎ、農場で採れた作物で交易商人もしていた。現在は、農場は抵当に入っている。
放埒で残酷かつ繊細で美男の駄目人間。語学に妙な才能がある。洒落者。
料理女アクリナに手を出しつつ、令嬢リザヴェタに求婚する。

• アクリナ・ニコラエヴナ 34歳
リャードフ家の料理女。農奴出身の家内奴隷だが、召使いとして平和に暮らしていたところ、客人の『商人様』の世話係をまかされ、気に入られて情婦にされる。
農奴であったころは魔女と呼ばれていたが、じつは信心深い。文盲。
ぼんやりしている。『商人様』のまえではすぐに泣く。藁色の髪の痩せた女性。

• リザヴェタ・フョードロヴナ・リャードワ 25歳
シベリヤの小さな街の名家・リャードフ家の令嬢。
親同士の決めた許婚とのトラブルで、婚期が遅れ、リャードフ家の家事を司っている。誇り高く、気丈で理知的だが、若さと経験不足のために失敗もする。まだじぶんの限界がよくわかっていない。
ややがっしりした体格で、浅黒い肌で濃い色の髪の女性である。本当は男性に生まれたかったらしい。

• フョードル・イヴァノヴィチ・リャードフ 56歳
リャードフ家の家長。軍人。18世紀末の露土戦争の際、軍務で功績をあげて世襲貴族の地位を得る。現在はシベリヤの監獄長官。
妻を亡くしたあとは、一人の女性を大切に囲っている。

• ウラジミール
市長。フョードルの親友。人当たりの良い文官。息子のことが気がかり。

• ダニイル 22歳
市長の一人息子。親同士がリザヴェタの許婚と決めたが婚約を解消されたためリザヴェタのストーカーになる。
アクリナが魔女で、リザヴェタを操って自分の部屋に来ようとしているなどの妄想がある。

• マリーナ(マウリャが愛称)17歳
農奴出身のリャードフ家の赤毛の小間使い。無礼な態度のため、商人様にそそのかされたリザヴェタに売春宿に売られる。そのさい、リザヴェタに、商人様とアクリナとの関係を暴露する。

• ヒローシャ 18歳
少数民族出身の青年。東洋系だが、黒い目が大きくキラキラしている。馭者で馬丁、玄関番だのをこなす。猟師でもある。リザヴェタやフョードルに誠実に尽くす。

• タユータ(タイシャが本名。タユータは愛称) 12歳
リャードフ家の見習い召使い。

■故人

• パーヴェル・Я
商人様の父。商人様によく似ていたが、領地経営の能力は優れていた。
• ナディジェダ・Я
パーヴェルの妻、商人様の母。病弱な貴婦人。

■故人(?)

• フョークラ
パーヴェルの領地に住んでいた、魔女と呼ばれていた女。外見がアクリナに似ているが、もっと邪悪である。
パーヴェルの愛人で、商人様の初めての相手。

■まだ名前しか出ていない人

• ヘンリー・リード卿 推定54歳
イギリス人 かつての商人様の家庭教師。ギリシャやローマの古典に造詣が深い。彼を探すために、商人様はシベリヤまで来る。
• オルガ(オーレンカ)
商人様の以前の関係者。
• 修道院の長老
ご危篤らしい。


アイキャッチ画像
“Beginning of spring”
Painted by
Alexei Savrasov (1830–1897) [PublicDomain]